最近の学習塾業界では授業中心の塾が成果を上げていないと感じています。
授業中心の塾とはどんな状態かと申しますと
講師の皆様が授業の質を少しでもあげるように
授業クオリティを上げることだけを考えているという状態です。
一見非常に良い状況ですが、
授業のクオリティを上げるだけでは
生徒の成績アップには実は限界があります。
というのも塾の授業時間は生徒の勉強時間の一部でしかなく、
宿題や家庭学習、塾での自習時間など勉強する時間はたくさんあります。
ざっくりいうとこの全体の勉強時間が長くなればなるほど
成績が上がります。
ですので、授業クオリティだけを求めるのではなく、
生徒それぞれの勉強時間をプロデュースしていただくことが大切になります。
この方法で成功しているのは自立指導塾という業態です。
私の会員企業様では集団指導から自立指導に指導形態をリニューアルされるケースが多いのですが、その中でも昨年6月に新卒1年目の新入社員を教室長に抜擢して成果をあげられている企業様がいらっしゃいます。
そのエリアは250名の中学校が一つあるだけの
非常に地方立地なのですが、
現在そこから13%程度の生徒が来てくれており、全体でも40名を超えて今年は50~60名は集まるだろうと感じております。
もともとリニューアルする前は11名しかいない集団指導だったので、
生徒数は3倍以上となっています。
この教室長さんは学生時代に塾で働いた経験もほとんどなく
教務力は高いといえませんでした。
しかし、映像指導の使い方や成績を上げるためのKPI(重要業績管理指標)を意識していただけていることで成果もでています。
また、その教室長さんが何よりも意識しているというのは生徒のコミュニケーションとのことです。
生徒が勉強するためのサポートをするために面談や自習のフォローなど様々なことを意識してコミュニケーションをとってもらっています。
月に1回はしっかり生徒面談をしておられ、生徒の教室長への信頼が非常に熱く、紹介だけで1カ月5人以上の入塾があることもありました。
教務力=教科指導力
という考え方が今までの学習塾でしたが、これからは
教科指導力だけではなく、生徒コミュニケーションによる「学習管理」「進路指導」「モチベーション管理」が必須になってきます。むしろそちらが講師のやるべきことになるでしょう。
自立指導塾は映像指導を使って利益率が高くなるというだけの考えをお持ちの方もいらっしゃいますが、映像指導を使うメリットの本当のところは
「学習管理」「進路指導」「モチベーション管理」に時間がさけるところにあります。
自立指導塾を考えられている企業様はそのあたりを意識して、リニューアルや新規出店を実施していただければと思います。